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死の島〈上・下〉 (1976年) (新潮文庫)

によって 福永 武彦


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マチネポエティック詩人として出発した福永武彦が最後に到達した集大成的作品にして最高傑作。小説家志望で編集者の相馬鼎。新進画家の萌木素子。家出した良家の子女で素子と同居する相見綾子。三人の若者の三角関係を描いた恋愛小説としても読めるが、それ以上に文学的的方法論を駆使した前衛小説でもある。ある朝、相馬は連絡を受ける。素子と綾子が広島のホテルで服毒心中をはかり、病院に緊急入院したとのこと。相馬は新幹線に乗り、広島に急ぐ。このストーリーを中軸に、その日から過去のストーリーをランダムな順番に並べて挿入される。読者は自分の頭の中で整理してストーリーを組み立てなくてはならない。この他、相馬の書いた小説、素子に憑依した悪霊の独白描く「内部」シリーズ、無名のプレイボーイの独白を描く「或る男」シリーズなど、さまざまな”挿入小説”が本編の途中に登場する。過去から現在をへて未来へ至る本来の時間軸を壊し、ストーリーの順番が並び替えられ、しかもさまざまな”挿入小説”が途中にはさまっているが、読者はなるほどこの順番に小説を読むべき必然性があることを納得できる。ここにスト-リーテラーとしての作者の巧緻な計算がうかがえる。ラストの結末は三種類あり、読者が選ぶという趣向になっている。そしてその後のエピローグは、どの結末を選択しても有効な内容になっている。哀愁、感傷、そして芸術論がこの小説全体の基調低音になっており、大長編小説ながら、どこか”詩”を思わせる上質感を与えている。近代日本文学屈指の傑作である本書が絶版とのことだが、復刻を切望する「死の島」フリークは筆者だけではあるまい。

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